I'm here.
小林優希


(撮影風景)
「全てのものは確かに意味を持って存在している。」
私たちの身の回りにはたくさんの「モノ」で溢れている。
その中には何気に、無意識に、すぐ捨ててしまうものもたくさんある。
そんなものでもちゃんと意味があってそこに存在している。
私はそこに物語を生み出すことで多くの人にその存在に気づいて欲しいという思いで作品を制作している。
そして自分自身も画面に映ることで私がそこに存在する意味を確かめている。
このテーマのもと、昨年度からシリーズとして制作を続けている。
(制作方法)
①ミニチュアを作る。
②ミニチュア(背景)を撮影。
③撮影に使用する道具(大きいジップロックや薬)を制作。
④背景を大きく印刷。
⑤ミニチュアの写真を背景紙にしてセットを作り、人物が前に立って撮影。
(使用メディア)
ミニチュア:ジップロックの箱、第一三共胃腸薬の箱
背景:サランラップの箱、さまざまな薬の箱
(使用ソフト)
Photoshop
(展示サイズ)
1500×1000 mm 2点
制作プロセス 年表
2021/4
空箱を使用した作品を作りたいという思いと、セルフポートレートでの表現をやりたいという思いからこのシリーズの制作がスタートした。
①ミニチュアを作る。
②ミニチュア(背景)を撮影。
③人物を撮影。
④人物と背景を合成。
2021/6
合成の精度を高めること、物語性を感じられるような人物の配置にすることを目標とした。
制作手順は前回と同じ。
①ミニチュアを作る。
②ミニチュア(背景)を撮影。
③人物を撮影。
④人物と背景を合成。
2021/9
合成では空間のリアリティが出せないと感じ、大きく制作方法を変更した。
①ミニチュアを作る。
②ミニチュア(背景)を撮影。
③背景を大きく印刷。
④ミニチュアの写真を背景紙とし、人物が前に立って撮影。
2021/11
物語性が見えるような画面作りを試みる。
一つの画面に登場する人物も複数人にした作品も制作。
制作手順は前回の方法とほぼ同じ。
①ミニチュアを作る。
②ミニチュア(背景)を撮影。
③背景を大きく印刷。
④ミニチュアの写真を背景紙とし、人物が前に立って撮影。
⑤複数人いる構成のものは合成。
2022/4~
前回までは、写真だけでは使用している箱が何かわからず物語性が上手く表現できてなかったと感じ、大きく画面構成を変更した。
また、ミニチュアであることがよりわかりやすく感じられるよう、実際の商品を拡大したものを制作した。